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音響調整室のモニタースピーカーは音響オペレーターの耳

ホール、劇場には音楽やアナウンス、演者の声や演奏を再生するスピーカーが数多く設置されていますが、観客がその音を耳にすることがないスピーカーがあります。それは音響調整室のモニタースピーカーです。今回はモニタースピーカーの役割や運用についてご紹介します。

音響調整室のモニタースピーカー(赤枠)

音響調整室のモニタースピーカー(赤枠)

音響調整室のモニタースピーカーは客席内の音を確認するもの

ホール、劇場の音響調整室の多くは舞台を見渡せる客席の後方にあり、ガラス窓などで仕切られています。そのため、音響調整室では客席の音が聴こえないことが多いので、客席内にエアモニターマイクを設置しています。音響オペレーターは客席の状態を確認するために、客席内のエアモニターマイクで集音した音を音響調整室のモニタースピーカーで聴いています。このほかに場内のメインスピーカーに送る音や音響調整卓に入力した音などを聴きながら操作を行います。調整室のモニタースピーカーは、客席内の音やオペレートに必要な音を確認する、いわば「音響オペレーターの耳」なのです。

モニタースピーカーに適したスピーカーとは

音響調整室のモニタースピーカーは楽しく音楽を聴くものではなく「ノイズが出ていないか」「ハウリングしていないか」などの粗探しをするものです。
機種選択の際は、

・音が細密に聞こえる、解像度の高いもの

・客席内の音を忠実にモニタリングできる、特性がフラットなもの

・近い距離の再生に適したもの(ニアフィールドモニタースピーカーなど)

・音響オペレーターの視野を遮らない形状のもの

などを考慮します。また、スピーカーとアンプが一体になっているパワードスピーカーが多く採用されます。

ヤマハ パワードスタジオモニター 「HS8」

ヤマハ パワードスタジオモニター 「HS8」

モニタースピーカー設置のポイント

モニタースピーカーは音響オペレーターの操作位置が最良のリスニングポイントとなる場所と向きを考えて設置します。設置には天井から吊るす方法と音響調整卓付近に置く方法があります。どちらも舞台を見ながら操作する音響オペレーターの視野に影響しないこと、そしてスピーカーをリスニングポイントに向けることが重要です。モニタースピーカーの機種によっては汎用の取り付け金具で理想の場所に設置ができず視野を狭めたり、リスニングポイントに向けられなかったりすることがあります。そのような場合は、特注で可動範囲の広い取り付け金具を製作します。このようにしておくことで、音響オペレーターの交代や音響調整卓などの入れ替えなどでモニタースピーカーの設置場所や向きの変更が生じた場合にも、大掛かりな工事をすることなく対応できます。

取り付け金具とスピーカーの組み立て

取り付け金具とスピーカーの組み立て

モニタースピーカー運用のポイント

モニタースピーカーの運用において気を付けるポイントは、第一に安全性です。機器が落下や転倒をすると非常に危険ですので、設置時に取り付けた落下防止ワイヤーや取り付け金具類のねじに異常がないか、定期的にチェックしましょう。
加えて、意図したとおりの音が出ているかも重要なポイントです。運用していくにつれてモニタースピーカーの向きや音量バランスなどが変化していないかを確認しましょう。音の調整機能などがある機種は、基準とした位置で印をつけておくと点検の際に役立ちます。向きや音を確認したうえで、まだ違和感が残る場合は、モニタースピーカーの音源にあたるエアモニターマイクの向きがずれていることも考えられます。客席から目で見て確認し、修正できそうであれば元の位置に直しましょう。
当社では、お客様がモニタースピーカーを安全かつ最適な音で運用できるよう点検や調整を行っています。分からないことやお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

モニタースピーカーの落下防止ワイヤー
モニタースピーカーの落下防止ワイヤー

モニタースピーカーの落下防止ワイヤー

今回は、音響調整室のモニタースピーカーの機種選定、設置、運用についてご紹介しました。それぞれのポイントをおさえて、モニタースピーカー選びや適切な運用にお役立ていただけたら幸いです。
音響調整室のモニタースピーカーは、音響オペレーターにしか聴かれることのないものですが、演目をよりよい音質で円滑に行うために欠かすことのできない大切なスピーカーです。今日も、「音響オペレーターの耳」となって活躍しています。

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