いい人材、いいサービスで、いい音を。 ヤマハサウンドシステム株式会社
福岡国際会議場 様 / 福岡県
Japan / Fukuoka Jan. 2025
福岡国際会議場 様

写真提供:一般財団法人 福岡コンベンションセンター

マリンメッセ福岡、福岡国際センターとともに日本でも有数のコンベンションセンター「福岡コンベンションセンター」の一角を担う「福岡国際会議場」。メインホール、多目的ホール、国際会議場、さらに複数の会議室を備え、イベント、会議、学会の開催地として人気の高い施設です。2023年12月から行われた大規模改修においてヤマハサウンドシステムはメインホールと多目的ホールの音響システムの設計・施工を担当しました。改修の目的や改善点、ヤマハサウンドシステムの仕事ぶりなどについて一般財団法人 福岡コンベンションセンター 総務部 企画課長 井手 哲也 氏、同 オペレーション部長 合澤 三代子 氏、福岡市民ホールサービス ホール事業部 マネージャー 尾嶋 孝允 氏、同 福岡市民ホールサービス 石黒 江梨 氏にお話をうかがいました。

福岡国際会議場 様

(前列右より)
福岡コンベンションセンター 総務部 企画課長 井手 哲也 氏
同 オペレーション部長 合澤 三代子 氏
福岡市民ホールサービス ホール事業部 マネージャー 尾嶋 孝允 氏
同 石黒 江梨 氏
(後列右より)
ヤマハサウンドシステム株式会社 営業部 名古屋営業所 青井 隆昌
ヤマハサウンドシステム株式会社 設計部 システム設計2課 田中 雄大

最大で3,000名もの収容人数を誇り、コンサート、学会、展示会など多彩な用途に対応する「福岡国際会議場」

● 「福岡国際会議場」は、どのような施設なのでしょうか。

合澤氏:
全国から医学会や学術会議を誘致するMICE事業の中核を担うコンベンション施設として、2003年3月に開業されました。2023年でちょうど20年を迎えたところです。メインホールの収容人数は約1,000人、そして最大4つまで分割して使用できる多目的ホールは最大で1,500人まで収容できます。

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福岡コンベンションゾーン

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福岡国際会議場

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メインホール

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多目的ホール

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一般財団法人 福岡コンベンションセンター オペレーション部長 合澤 三代子 氏

井手氏:
ホール単体では近隣に2,000人以上入る施設もありますが、会議室を持つ複合的な施設としてはこのエリアで一番規模が大きいです。

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一般財団法人 福岡コンベンションセンター 総務部 企画課長 井手 哲也 氏

合澤氏:
さらに「福岡国際会議場」の特長として、メインホールと多目的ホールを連結して使えます。連結した状態を「コンベンションホール」と呼んでいますが、その場合は最大3,000人収容できます。3,000人規模が一堂に集まれる施設は他にはなかなかありません。

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メインホールと多目的ホールを連結した「コンベンションホール」での使用

メインホール改修ではスピーカーを
ラインアレイに更新して音の均一性を担保

● メインホールはどんな用途での使用が多いのですか。

合澤氏:
学会とコンサートが半々で、それぞれ年間50件くらいです。

● 音楽系はどんなジャンルが多いですか。

井手氏:
全国ツアー系のコンサートもありますし、韓流アーティスト、クラシックのコンサートもあります。ですから全ジャンルですね。あとお芝居もやったりします。

● メインホールの音響について教えてください。

尾嶋氏:
メインホールはそれなりに残響がありますし、クラシックのコンサートでは舞台に反響板を設置することで、生音を豊かに響かせることができます。一方、学会や会議では話者の声をクリアに伝えられるようオペレートすることを心がけています。

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反響板を設置したメインホール

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福岡市民ホールサービス ホール事業部 マネージャー 尾嶋 孝允 氏

● メインホールでの音響設備の改修の概要を教えてください。

尾嶋氏:
メインスピーカーは開館以来20年使っていて更新時期を迎えていましたのでNEXOのラインアレイスピーカー「GEO M1012」に入れ替え、合わせてプロセッサーを含めた出力系の制御システムも更新しました。

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メインホールのプロセニアムスピーカーとシーリングスピーカー

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プロセニアムスピーカーはNEXO「GEO M1012」のラインアレイを導入(背面より撮影)

● スピーカーを更新するにあたり、どんな音を目指したのでしょうか。

尾嶋氏:
開館以来のメインスピーカーはポイントソースでした。そのため若干ですが席によって聴こえ方に差があったんです。それをラインアレイに変更することで、会場の音響の均一性を向上させました。同時にスピーカー自体のクオリティも上がったので明瞭度が向上しました。また移動型サイドスピーカーにNEXO「GEO M1210」4台とサブウーファー「MSUB18」が一発入ったグランドスタックで、迫力のある低音が出せます。ダンス系のイベントで使用します。

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グランドスタックされた移動型サイドスピーカーNEXO「GEO M1210」と「MSUB18」

● 音響調整卓はヤマハのデジタルミキシングコンソール「RIVAGE PM10」ですね。

尾嶋氏:
はい。これは今回の改修での更新ではなく、5年前に更新しました。

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メインホール音響調整室のヤマハ「RIVAGE PM10」

● 石黒さん、「RIVAGE PM10」の使い勝手はどうですか。

石黒氏:
「RIVAGE PM10」は最新のミキサーですが、これまで操作してきたヤマハのものと操作の考え方が似ていて使いやすいです。新機能としてはDan Duganオートマチックミキサーが便利です。会議やパネルディスカッションなど複数の話者がいる催しが多いので、とても助かっています。

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福岡市民ホールサービス 石黒 江梨 氏

多目的ホールではヤマハシグナルプロセッサー「DME7」とタッチパネルを活用し複雑な分割・結合パターンを制御

● 多目的ホールではどんな催しが多いですか。

井手氏:
展示会用途と会議用途の使用が半々くらいです。多目的ホールは用途に応じて4分割まで可能なので、大きな学術会議では分割して使われることも多いです。

● 多目的ホールの音響設備の改修の概要を教えてください。

尾嶋氏:
こちらも5年前に音響卓を「CL5」に更新していましたので、メインホールと同様にスピーカーの入れ替えとプロセッサー以降の出力系の更新を行いました。

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● ヤマハのシグナルプロセッサー「DME7」も導入されていますが、これはどんな用途ですか。

尾嶋氏:
出力の管理を「DME7」で行っています。多目的ホールでは様々なパターンで部屋を分割して使用するのでいろんなパターンが必要なんです。パターンごとにルーティングや拡声方法が違うので、それぞれをシーンにメモリーして一括でリコールできるようにしています。

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アンプ室に設置したシグナルプロセッサー ヤマハ「DME7」

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パワーアンプの挙動を音響室から確認できるHYFAXシリーズ データロガーシステム「DL3 System」も導入(写真はメインホール)

● ルーティングやスピーカーアサイン変更はオペレーションとしてはどうやって切り換えるのですか。

尾嶋氏:
切り替えはタッチパネルで行います。分割パターンを全面、2分割、3分割、4分割などのさまざまなパターンをシーンとしてメモリーしてあり、画面をタッチしてシーンをリコールするだけで切り換えられます。

● それは便利ですね。もしパネルがなかったら大変ですね。

尾嶋氏:
それはちょっと考えたくないですね(苦笑)。

今までと同じような使い勝手を維持しながら
より使いやすく、よりいい音を実現

● ここからは、改修工事に携わったヤマハサウンドシステムのメンバーにも話を聞きます。大澤さんは「福岡国際会議場」でどんな仕事を担当されたのですか。

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ヤマハサウンドシステム株式会社 技術部 技術2課 大澤 雄三(リモート参加)

大澤:
私は現場代理人として工事全般の管理を行いました。

● 工程管理の責任者として大澤さんがこだわったところはありますか。

大澤:
この改修は天井補強を行う建築工事がメインでしたので、建築工事の進捗に合わせたスケジュール管理がポイントでした。それともう一点は、メインスピーカーがポイントソースからラインアレイに更新されましたので、スピーカーの大きさが変りました。このスピーカーで客席全体を均一にカバーしなくてはなりませんので、シミュレーションで算出したスピーカーの設置角度を守って設置することにこだわりました。スペースにも限りがありますので、取付金具などを工夫して上手く収めることができました。

● 田中さんはどんな仕事をされたのですか。

田中:
システム設計を行いました。具体的には音響システム全体の考え方、そしてそのコンセプトに基づいた操作用のタッチパネルの設計、それに加えてアンプ室の新設のパワーアンプ架の設計などを担当しました。

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ヤマハサウンドシステム株式会社 設計部 システム設計2課 田中 雄大

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パワーアンプ架

● 田中さんが「福岡国際会議場」の音響システム構築で特にこだわった点はありますか。

田中:
音響調整卓がすでに更新されていますので、デジタルプロセッサー「DME7」からスピーカーまでの出力側の部分改修でした。そのため違和感ない操作性にこだわりました。部分改修では今回の工事範囲ではない部分をお客様がどのように操作しているかも考慮せねばなりませんので、この部分は大事なんです。今回は改修をしても、基本操作はできるだけ変えないように設計しました。出力系の切り換え操作はタッチパネルに変わりましたが、操作のコンセプトは変えずに、でも「ちょっと使いやすくなったな、音も良くなったな」というところを狙いました。

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多目的ホールの分割パターンを切り換えられるタッチパネル

● 使う側からすると、今までと同じような感覚で使えるのは便利ですか。

石黒氏:
はい。新しい機材が入って音が良くなったのに、操作は今までの感覚でできるので助かります。

● 営業の青井さんはいかがでしょうか。

青井:
僕は2017年度の「RIVAGE PM10」の更新、そして2018年度の多目的ホールの「CL5」の更新も営業として担当しました。当社はここの定期保守点検も契約させていただいていますので、そこで更新の提案をさせていただきました。

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ヤマハサウンドシステム株式会社 営業部 名古屋営業所 青井 隆昌

● 「福岡国際会議場」の仕事を通じてその後の自分の糧になったことがあれば聞かせてください。

大澤:
デジタルプロセッサー「DME7」を納入させていただいたのは大きかったです。非常に高い能力を持つ新製品ですので、ここでの使いこなしを参考にして、今後に活かしていきたいと思います。

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田中:
出力制御にタッチパネルを採用しましたが、そのプログラムが勉強になりました。「福岡国際会議場」はもともと複雑なシステムの切り換えを専用機器で行っていたので、そのシステムの考え方を踏襲し、もっと使いやすく、かつ操作ミスが起きにくい操作性を追求してタッチパネルのプログラムが組めたのはいい経験になりました。

青井:
私は、「福岡国際会議場」のみなさんにできるだけストレスなく使っていただくシステムを提供したいと思っています。独自で組まれていた複雑なシステムを、今回は「DME7」を使ってルーティングしタッチパネルでの制御を実現しました。その結果、使いやすいシステムになったのだと思います。

● 「福岡国際会議場」のみなさんからヤマハサウンドシステムに期待することを聞かせてください。

尾嶋氏:
これまでの音響改修にあたり私からもいろんな要望を出したのですが、それらをヤマハサウンドシステムさんはすべて実現してくださいました。今後もいろいろ相談させてください。

石黒氏:
私も今まで不具合が多かったメインホールと多目的ホールの間のスピーカーのトラブルが一掃されてとても嬉しいです。ありがとうございました。

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メインホールと多目的ホールを連結した場合に使用するシーリングスピーカー

合澤氏:
施設管理者の立場として一番怖いのは、急に音が出ないとか、ノイズが出る、といった突発的な事故なんです。おかげさまでこれまでお客様に迷惑をかけることなく運営してこられました。今後もそれを続けていきたいので、ヤマハサウンドシステムさんにもご協力いただき、いつでもすぐにご対応できる体制をお願いします。

井手氏:
私どものようなホールは「良くて当たり前」の施設です。最新機器を入れても1年後にはもう古くなりますから、常にお客様にいい音が提供できるように新しい機器やシステムの提案をしていただきたいです。それと他の施設の事例、たとえば他の施設ではこんな問題が発生し、こうやって解決したという情報も豊富にお持ちでしょうから、そうした事例も知りたいです。

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● 最後に「福岡国際会議場」として今後、取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

合澤氏:
2023年に福岡音楽組織協議会との共催で地元のアーティストの方々を応援する「福岡ミュージックサミット」という音楽関係の自主公演を行いました。トークセッションとライブの2部構成で、トークセッションでは福岡出身の俳優 松重 豊さん、福岡出身の音楽プロデューサー 松尾 潔さん、北九州市出身の俳優 光石 研さん、そして福岡を拠点に活動する音楽プロデューサー 深町健二郎さんを迎えました。ライブも地元にゆかりのあるアーティストに3組、ここでライブしていただきました。大変好評だったので今後も音楽系のイベントの自主公演を予定しています。

井手氏:
音楽系とは別に食に関連する企画も会議場で予定しています。自主公演や自主企画はなかなか数多くできないのですが、福岡にこの施設がある意味や価値を市民の方と共有できるように、年に何本かやっていきたいなと考えています。

● 本日はご多忙中ありがとうございました。

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